2012年8月5日日曜日

Los Juegos Olímpicos de Londres

2012年ロンドンオリンピックが始まってから早くも1週間強。わたしはというと、毎日飽きずに何時間も様々な競技をネット観戦中です!(暇人ですが何か?)

今大会に関しては日本でもNHKがテレビ未放送分をネット配信しているようですが(日本国内のみの配信のようなので残念ながらこちらからは視聴できません)、こちらスペインのTVE(Televisión española)ではほとんどの競技の生中継もしくは録画がネットで視聴できます。テレビが家にないわたしにはありがたい限りです。テレビがないと言うとなんだか不便な感じがしますが、実際ほとんど不憫に感じないと言うのが私の所感。普段ほとんどテレビを見ないと言うのがもちろん最大の理由でしょうが、それに加えて、大切な番組はネットで視聴できてしまうと言うことも大きな要因だと思います。今回のオリンピックに関わらず、スポーツ関係はもとより様々な番組がネットで配信されるのです。ほとんどテレビは見ないと書きましたが、そんなわたしが何度か見たことのある数少ない番組の一つにEspañoles por el mundo(エスパニョーレスポルエルムンド)、”世界に散らばるスペイン人”というものがあります。もちろんこれも放映分すべて番組のサイトにアップされるので、好きな時に好きなエントリーだけクリックして見ているわけですが、世界各国で奮闘するスペイン人が登場するので、同じく異国で奮闘している自分としては親近感を持ちながら面白く見ています。

そんなわけでこのオリンピックも例にもれず、毎日朝から晩まで様々な競技を放映し続けてくれているのでありがたく観戦しているわけですが、逆に言うと常に何らかの競技が見られてしまうために、それ以外のことが全く手につかなくて困っているのも事実です・・・。このことを更に”悪化”させているのが、一つの画面に4つまで好きなチャンネルを選んで同時視聴することが可能、というありがたすぎる機能の存在です。午前中に柔道をみつつ、競泳の予選もかける。お昼過ぎもしくは夕方から男女サッカー。午後は体操と競泳の決勝戦。それらの合間を縫ってその他の競技もチラ見していたので、これまでの一週間は日々10時間前後競技を見ていたことになりますね・・・笑 (さすがに何日かは外に出かけましたが・・・)

柔道と競泳が終わった今、今度は陸上とサッカー、シンクロナイズドスイミングがメインになりそうです。

ところで、スペインの番組でオリンピック観戦をしているということもあり、日本で日本の番組を通して観戦している時とはやや違う感じがあります。コメンテーターがスペイン選手びいきだというのはもちろんですが、スペインの選手が出ていない競技のコメントなどを聞くのもおもしろいです。例えばスペインではよく選手を国籍名で呼ぶことが多い点が挙げられます。日本では選手の名前を呼ぶのが基本で、例えば「スペインの○○選手は・・・」という風に始まり、その次からは国名が消え名前のみになったりしますよね。ところがスペインではその逆で、一度名前を出した後、「La japonesa(その日本人選手)は・・・」もしくは「La asiática(そのアジア人選手)は・・・」などとなることが多いのです。実はこれ、テレビでのコメントに限らず普段の会話でもよくおこなわれる”省略”で、わたしも初めはそうでしたがスペイン語を操る外国人が慣れるのに苦労する言い回しの一つだと思います。自国のスペイン人選手に対しては「Nuestra ○○は・・・(わたしたちの○○選手は・・・)」となるので、それと比べると心理的な距離があるということは一目瞭然ですが、だからといって必ずしも排他的な発言というわけではありません。名前を呼ばないと日本語ではぶっきらぼうで、無関心な印象を与えてしまいますがスペイン語ではそんなことはないのです。そのことはスペイン人に限っても同じように発言していることからわかります。というのも、例えばブロンドの知り合いの話をしているときに名前の代わりに「La rubia(そのブロンドの子)」と言ったり、レストランの厨房で働いている人を「El cocinero(そのコックの人)」、なんて言ったりするのがよくあるからです。もちろん名前で呼ぶのが一番だと言うのがわたしの考えですが、そうではなくてもスペインでは特に悪い意味合いはない、と頭に入れておくのが大切だと思っています。

スペインの番組を見ていてどうも好きじゃない点、それは、競泳や陸上競技などでスタートをするその瞬間も話し続けていることが多々ある、というところ。「位置について―――」の瞬間から競技が開始するまでの、あの静寂を見事にかき消してくれるあのコメンテーターらには、正直いくらかの殺意さえ覚えてしまうくらいです・・・・・・・。 

最後に一つ、おもしろかったコメンテーターの発言を。先週男子ビーチバレーを見ていた時のこと、第一セットを先取した日本は第二、第三と立て続けに落とし、結局負けてしまいました。その時、どんどん劣勢になっていった日本チームに同情していたのか、連続でスコアを落としつづけた後に1点取った日本に対し「トラトラ!バンザイ!」なんて言っていました。笑 

自国の選手を褒め称え、鼓舞して、なんだかどの選手でも絶対勝つような錯覚(?)に陥ってしまう自国の放送番組を見るのとはまた違った新鮮な競技観戦を満喫中のこの頃です。

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