2011年2月18日金曜日

Moulin Chocolat

スペイン在住者の間での共通認識の一つに、「スペインのケーキはマズイ」というのがあります。理由は複数あるのですが、一言でまとめると「洗練されていない」んです。味があるんだかないんだかわからないような微妙な風味と、何だか食べるのが億劫になるような無意味にもっさりした食感(きっとバターではなくオリーブオイルを使うから)、そしてセンスを疑うデコレーション・・・。おまけに取り扱い方が雑で、箱詰めも非常に気が効いていないので、食べる以前に買っている瞬間から幻滅なのです。

それでも何回かケーキを買ったことがありますが、ケーキの上にのっていたチョコレートの飾りを箱のふたで潰されたり(ふたが閉まればいいってもんじゃ・・・)、ただでさえ壊れやすいマカロンをビニル袋に放り投げて詰めた挙句に入りきらない部分をトングでトントン・・とやられたことも(か、欠けるんですけど・・・)。日本人のわたしたちにとって、もはやケーキは一種のアート。日本料理がそうであるように、料理は舌だけでなく、目でも味わうもの。・・・そんなこと、この国では通じないようです。

そんなスペインでケーキを買う時、わたしはいくつか試した上で、失敗しない方法を考えたところ、思いついたのは「フランスのケーキ屋さんに行く」ことです!ここ Madrid にもいくつかフランス仕込みのケーキ屋さんがあります。その中の一つ、今日はレティロ公園の近くにある Moulin Chocolat というお店を紹介したいと思います♥

ここはチョコレートがメインのようで、bombones(一口サイズのフレーバーチョコ)がたくさん並んでいます。その横にチョコレートを基調としたケーキも。いつか来よういつか来ようと思いつつ今回初めてお店に行ったのですが、店員の男の人はマルセイユ出身のフランス人。他のアジア人が経営している日本料理屋で日本人が働かないのと同じで、フランスに恥をかかせるような有様のお店でフランス人は働かないと思うんです。それで期待を込めて注文してみたのですが、ケーキを食べる前のあの時あの場所ですでにわたしはこのお店の大ファンに。というのも、ケーキもチョコレートも、一つ一つ丁寧に、それぞれ箱と袋に入れてくれたんです!きっとせっかちな人からみたら「何をぐずぐずしてっ」と思われてしまうのではないかというくらい、それは丁寧に入れてくれていました。



肝心の味はというと、チョコレートの味がしっかりしていて、満足感がありました。今回買ったケーキはドーム型が可愛いムースの入ったケーキと、ブラウニー。ブラウニーは甘みがかなり控えめで、くるみが嫌になるほどゴロゴロ。上のココアパウダーがほろ苦くて、甘いものが苦手な人向けです。チョコレートは、しょうが、ばら、フランボワーズの3種類を試してみました。しょうがはあまり味がしなくて残念だったのと、フランボワーズがびっくりするほどアロマが強くて、これは本当に特別な時にそっと一粒口にする、という時のためのように感じました。間違っても3個5個・・と続けられるものではありません(笑)

気になる方はぜひお試しを!http://www.moulinchocolat.com/

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