今日の東京の、日の出時刻6時32分、日の入り時刻17時18分、に対し Madridの日の出時刻と日の入り時刻は、それぞれ8時15分と18時43分。こう比べてみると東京の日照時間はおよそ11時間なのに比べ Madrid では10時間半と、短いのです。賢い方は、日の出時刻がやたらと遅いことにお気づきですね。そう、朝も八時を過ぎるまで、Madrid の街は街灯がともったままなんです。まるで夜のような暗闇の中出かける朝は、日本人の感覚からすると異様です。それもこれも、欧州のメジャーな国々と同じタイムゾーンを採用してしまっているから。気になった方は地図をご覧ください。
それなのに不思議なのは、スペインにいるとなぜだかやたらと昼間が長い錯覚になります。というのも、夏場の日照時間を比べるとスペインが逆転して、およそ14時間半。対する東京は約14時間程。更に el horario de verano(サマータイム)を導入しているだけあって、日が暮れるのは夜の10時近く。10年ほど前に初めてスペインに来た時「今日はやけに時間が進むのが遅く感じるなぁ」と思い、午後2時か3時頃だろうと思って見た時計にびっくりした時のことを、今でもよく覚えています。その時なんと夕方の6時を過ぎていたんです。
日本での感覚を思い出すと、季節に関係なく、夕方6時というとすでに夜の始まりで、子供も大人も帰宅して夕食を準備する時間ですよね。一日の終わりが近づいていることが色濃くなり始めるわけですが、ここスペインで夏場に至っては、夕方6時はこれから外出が始まる時間です。まず第一に、昼どき(スペインでは午後2時~4時がランチタイム)は暑くて暑くて、とてもじゃないけれど外に出られません(Madrid もそうですが、特に南のAndalucía 地方の日光は強烈)。それで昼食を食べたら自然とお昼寝 siesta(シエスタ)、となるわけです。その後シャワーを浴びて小ざっぱりしたら、外へ出かけていく、という流れ。今でこそエアコンが普及してきましたが、まだまだない家庭も少なくないスペイン。大人の生活リズムがそうであるから、もちろん子供も同じように育っていくわけで、夜の10時や11時なんて、どこの道でも子供がはしゃいでいるのを見かけます。特に夏休みに入る6月後半以降は、毎日が盆踊り大会の夜のようです。わたしは「もう寝なさい!」と何度も言われて育ったのですが、ここではそんなこと言う人はいないんだろうなぁ。
そんなわけなので、夏の印象が強すぎてすっかりスペインが太陽の国だと思い込みがちですが、冬場の日照時間の長さを比較するとそうではないことが分かり、日の出づる国ニッポンからやってきたわたしはほっと一安心、なのでした。笑 一日の感覚が日本のそれと同じになる冬は、やっぱり生活リズムが取りやすくて落ち着きます(夏場はなかなか寝付けず睡眠不足になる人多数)。
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