2010年10月26日火曜日

ノ・パサ・ナダ!

今日は Madrid からちょっと離れて、スペイン語のフレーズを紹介します。

よく耳にする一言に、"No pasa nada"というものがあります。どうってことないよ、たいしたことじゃないよ、というニュアンスのとても便利な言葉で、例えば子どもが転んで泣きだしたらすかさずノパサナダ、忘れ物をしてもノパサナダ。「あ、水をこぼしちゃった!」「ノパサナダ!」、「電車に乗り遅れた~約束時間に送れちゃう!」「ノパサナダ!」、と言った具合に使います。日本語の「しょうがない」にちょっと似ていますが、「しょうがない」は半分あきらめモードで使うことが多いのに対して「ノパサナダ」は「気にしなくて大丈夫」といった、前向き感覚が大部分を占めているような印象です。それゆえ、他人の失敗のフォローに使うのにもってこいだし、逆に自分が何か失敗した時に言われると正直なところほっとします!

そんな便利なノパサナダですが、何事も日本と比べてルーズなスペインでは時にカチンとくることも!?というのも、自分自身のミスに対しても使うことも少なくないのです。例えば、コンサートの待ち合わせ時間に着けないという時に遅刻した本人がノパサナダと言ったり(遅れたけど今からでも問題ないでしょ、という感覚)、頼まれごとをされた人が期日までにせず、「ごめん、でもノパサナダ、明日まででも問題ないよね、実際。」と言い分けをしたり(ぜんぜんよくなーい!と心の中で突っ込み)。私自身の経験ですが、ある日シェアメイトが共有の冷蔵庫内で牛乳をこぼし、下の段に保存してあった私の物に被害が来ました。彼女にその旨を伝えたとたん、だから何?とでも言いたげな顔で一言、ノパサナダ。これには怒りを通り越してびっくり、開いた口が塞がらないというのはこういうことかと実感したのでした・・・笑 

日本人、もしくは責任感の強い人にとっては理解しがたいことですが、でもここはひとつ前向きに、慣れてしまった方が断然ラクってものです。だって自分が何か失敗しても、なんでもなかったことにできちゃうんですから(違う?)。今日しようと思っていたことができなかった日、あーあとうなだれるのではなくて、ノパサナダ!明日すればいっか!と前向きに・・・ ;) 旅行中の方も、商店で、交通機関で、こんな言い訳に遭遇することがあるかもしれません。そんな時はぜひスペインまで来た事を実感してください♪笑

2010年10月20日水曜日

町中道中 #3

Madrid に溢れているのは caras(詳しくは以前の『町中道中』エントリーを参照)だけじゃないんです。わたしが惚れたラクガキのもう一つは、"sombras negras"(黒い人影)!建物の工事ですでに消されてしまったものもあるけれど、道を歩けば未だにいくつもの人影を見つけることができます。Madrid で時間を持て余している方、人影探しに出かけてみてはどうでしょう!










2010年10月16日土曜日

プエルタ・デル・ソル

Madrid の中心、Puerta del sol(プエルタ・デル・ソル=太陽の門)は広場になっていて、朝から晩まで年がら年中、多くの人で賑わっています。三線が乗り入れているメトロと国鉄の出入り口もあり、便利な立地です。ここには有名なものがいくつかあるのでそれらを紹介します。


まず一つは、真っ先に目につくであろうTío Pepe(ティオ・ぺぺ)の看板。へレスというスペイン南部の町で有名なシェリー酒の宣伝です。

※後日注記:こちらは建物の改修工事に伴い一時撤去されましたが、街の景観の一部になっているということで違う場所に移動され再設置されています


次に、その看板のごく近くにある El Oso y el Madroño(熊と山桃の像)。この二つはMadrid のシンボルで色々なところで目にします。待ち合わせにもってこいとあり、夕方以降は人待ちの人でいっぱいです。


そして最後に、広場の正面にある鐘のついた建物、自治政府庁舎です。その前の地面にMadrid の 0km 地点を記録する小さなパネルがあることからも、ここが Madrid の ombligo(おへそ)であることがわかります。実はこの事実、意外なところでも活用されているんです。こちらでは日本以外の多くの国で採用されているように、各道路に名前が付けられており、その道路の割り振り番号で住所が決まります。その割り振り番号が、道路の始まりがこの kilómetro 0 に近い方から順に1、3、5…もしくは2、4、6…と並んでいるんです。これは Madrid 中の道に共通しています。google mapなどのおかげですっかり住所を探すのも楽になりましたが、この番号順を覚えておけば目的地探しをする際にちょっとした助けになりますね。


この広場、便利で人がいっぱいいる、となると当然のように、観光客と不届き者で溢れています(テレビで取り上げられている有名な”スリおばちゃん”もいます)。普通に通過する分には渋谷駅前の交差点や原宿の竹下通りなんかと変わりませんが、間違ってもバッグの口を開けたまま、もしくはバッグを足元に置いてカメラやアイスに夢中にならないでくださいね!

2010年10月15日金曜日

町中道中 #2

今日は壁にある障害物を利用しちゃった、さらに上をゆくラクガキを紹介します。壁をキャンバスに色々なところに顔を作っちゃうユニークなアイディアに脱帽!
















2010年10月12日火曜日

レティロ公園


アルカラ門』のエントリーでちょっと触れた El Parque del Retiro(レティロ公園)。120万㎡という広大な敷地に広がるのは、芝生、池、バラ園などなど、そして数々の銅像、リス、ネコ。日本人旅行者の間では治安が悪いと不名誉な意味で有名なようですが、日が暮れるまで老若男女が集う、マドリード市民の憩いの場です。わたしも何度も足を延ばしていますが、危険な目に遭ったことも、危険を目撃したこともありません。中でも無数に広がる芝生の上は、madrileños(マドリっ子)にとって自分の家の庭のような感覚なんじゃないかという印象。というのも、本を読んだり昼寝をしたりと思い思いに過ごす人が多いことに加え、夏にはまさかのビキニや裸で日焼けに勤しむ市民(欧州系外国人多数含む)が多数いるのです。




そんな El Parque del Retiro のわたしの一番好きな過ごし方は、ピクニック。bocadillo(ボカディージョ=バゲットサンド)や hamburguesa(ハンバーガー)などの簡単な食事を用意して、日本時間からするとちょっと遅めの午後2時頃、芝生の上でお昼ごはん。太陽の暖かさ、芝生の優しさ。木々の雄大さに、木漏れ日の美しさ。そんな自然を全身で実感しながら摂る食事のおいしさは、「食事は室内」が基本の日本ではあまり経験しづらいことの一つだと思います。さらに食後はそのまま芝生の上で siesta(お昼寝)。目の前に広がるのは天まで届く真っ青な空。顔を横に向ければ日光に照らされてたくましく香りを発する草、葉、土。街の中心にいながら車の音一つ聞かずにのんびりするということが、何よりの贅沢に感じます。Madrid にいらっしゃった際には、ぜひ時間に余裕を持って午後のひと時を過ごしてみてください☆



ちなみに、個人的に治安が悪いと思えないとはいえ、実際にスリに遭った人、露出狂に遭った人を、身近な人で知っています。のんびり過ごすためにも、貴重品の管理の徹底や、狙われやすそうな外見は避けることなど、旅の基本は忘れないでいてくださいね!地元の人がリラックスできる場所である以上、同じことを楽しもうと思えば地元の人と同様のやり方が求められるはずだし(この場合、服装、持ち物など)、そうすることで問題なく同じことが楽しめるのだと思っています。

2010年10月11日月曜日

町中道中

Madridは街中に落書きがいっぱい。中でもわたしの目を引いたのは"caras"(顔)。ただのお散歩にも、「顔探し」なんて目的を加えたら楽しさ倍増かも!