スペインにいると常々、国力の重要さに気づかされるのですが、例えばオリンピックに盛り上がる今時分が、まさにそう。
スペインでは2018年冬季オリンピックは国営放送でも民放でも放映されていません!!!!!
目を疑ったそこのあなた、あなたの視力にも読解力にも問題ありません。そうなのです。テレビをつけて、チャンネルを回しても、どの放送局でもオリンピックが流れていないのです。ニュースですら取り扱っておらず、ひょっとすると私が一人で舞い上がっているだけで、実はまだオリンピックがは始まっていなかったんではないかと、疑い始めた次第…(確かにやっぱり始まっていました)
オリンピックの放映権がいくらするのか知りませんが、きっとスペインではどの放送局も払えない額なんでしょう。確かにスペイン人の参加が少ない冬季オリンピックではありますが、スポーツを専門に放送しているtdp(国営テレビ局のスポーツチャンネル)ですら全く放映しないというのは、どうなのでしょう…。
近年の日本のスケート競技人口の大増加のように、低迷期を含めたこれまでの放映実績があって今の人気があるはず。多感な子供や若者たちが、世界中のアスリートが集うハイレベルな競技を目の当たりにする機会を得られぬ状況が、非常に残念でなりません。
一方、日本はというと、現地に特派員を派遣し、特設スタジオまで設置する力の入れよう。今まで考えてみもしませんでしたが、日本の放送各局は莫大な資金を投入して視聴者を楽しませてくれていたのですね(もちろん各局間の競争があってのことでしょうが)。こういったイベントが普通のことだと思っていた私は、こんな普通のことができない国が普通に存在していることに、そしてそれを普通だと思っている国民とともに今生きていることに、大げさではなく、恐怖を覚えました。トップ選手の育成環境ウンヌン以前に、通常の国民レベルで与えられるものに差がありすぎることが、数年後、数十年後の国民のレベルの更なる差につながっていくわけですから。
さて、それではどうやってオリンピックを見ているのかというと、有料放送のeurosportで何とか日々競技を見繋げられています。まぁこちらもチャンネルが1・2と二つある割には、なぜか同じ試合を同時に放映していたり(違う競技・試合が多々あるにもかかわらず)、ライブでもないのにコマーシャルを挟んだ間に一人分の演技が飛ばされていたりと、突っ込みどころ満載ではあります(苦笑) 今朝のフィギュアスケートに限っては、予定された割り当て時間がたったの一時間。どのような構成になるのかとハラハラしていたところ、見事にやってくれました。第四グループの第一滑走者 Adam Rippon 選手から放映し始めたかと思いきや、Dmitri Aliev、Patrick Chan 両選手と続いたところで前触れなく終わり、急に最終グループの第一滑走者、羽生結弦選手が登場。コマーシャルを挟んで次の Nathan Chen 選手が登場するはずの場面では予想を裏切り、その次の Mikhail Kolyada 選手が登場。演技が総崩れだったとはいえ、メダル候補の全米チャンピオンをカットしてくれるとは、さすがです。その後残り三人を順に放映し、終了…。tdpでの放映があった4年前が懐かしいです・・・(浅田真央さんのファンである解説者 Paloma del Ríoがいる)
0 件のコメント:
コメントを投稿