わたしの場合は、元々日本でも自ら好んで日本食を食べていなかったのもあるはずです。朝はパンやシリアルを食べていたし、昼食夕食と好き好んで食べていたのはパスタ全般、スープ系全般。外食する時はイタリアンかアジアンばっかりでした。よく、海外にいて白いご飯が恋しくならないの?と訊かれるのですが、これまで白いご飯が好きだって思ったこと一度もないからなぁ・・・。鰻とか、松前漬けとか、明太子とか、韓国海苔とかあったら食べるけど、きんぴらとか、切干大根とか、お味噌汁じゃ、あんまり食が進まない。(日本人失格!って叫び声が耳の奥でしました。)子供の時から常々親に注意され続けてきたことですが、どうもおかずをお米と一緒にいただく、というのが苦手で、日本料理のよさである味の融合(!)よりも、それぞれ一品ずつ、その味に集中して食べる!というのが好きなんです。それで味がついた炊き込みご飯やおこわなら好きだったけど、それならこっちでもピラフやリゾットがおいしいから特に問題なし。そして何より、スペインにはパエージャがある!さらに、日本では高かったオリーブやチーズ、ハム類なんかがなんでもかんでも安いから、わたしにとっては本当にありがたいこと極まりない環境なわけです。
だから、「日本食で何食べたい?」って言われれば、あれもこれもと好物が思い浮かぶけれど、「あーこれがなきゃ生きてけない、狂いそうっ!」という日本食は特になかったんです。
ところが。
なんとここのところ、人生で初めて、日本食が恋しくてたまらない症候群にかかってしまっているのです!!!きっと、先月遊びに来た日本の友人が持ってきてくれた日本食を色々と食べ続けていたからに違いありません・・・。炊き込みご飯のパックや、素麺、お蕎麦、それに合わせる麺つゆや薬味。麺つゆの消費期限もあるから、毎日のように続けて食べていたら、それがすっかり習慣になってしまったようで、毎日ごはんは何にしようと考えることもなく、無意識のうちにお鍋をとって麺をゆでるお湯を沸かすようになってしまっていました。何事もはまると飽きるまでひたすら繰り返し食べ続ける傾向のある自分、だいたいそんな期間は数週間から数ヶ月続くのですが、今回ばかりは飽きる前に食材がなくなってしまいました。素麺もお蕎麦もなくなった今日、昨日までしていたように、冷たいつけ麺がどうしても食べたい。それに何より、あと一回分残っている麺つゆを無駄にしたくない!そこでわたしは、パスタで代用してみようと試みました・・・。手元にあったのは3色フジッリ、ホウレンソウのタリアテッレ、シンプルなリングイネ。つけ麺にするには・・・・・・1秒考えて、リングイネで実験することに!
いつものようにアルデンテに茹でて、お湯を切ってからオリーブオイルにからませずにそのまま盛り付け。笊がないからのり巻き用の巻き簾(!)を代用してみました。麺を冷ましてから、いざ試食。結果は・・・
どこから見ても、ざるうどん!でしょ!?オイルに絡めていないパスタだけあって、一口分ずつ麺つゆにつけるのに苦労したけれど、でも麺つゆや薬味と併せても全く違和感のない仕上がり。残っていた麺つゆを無駄にせずに楽しめてよかった!これで麺つゆの作り方さえマスターすれば、いつでも問題なく食べたい時に日本の麺類(もどき)が食べられるんだなー・・・(そんな高度な技は料理が苦手な私には到底無理だ)。
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