それはゴミを外に放出すること!!
例えば上階の住人。カーンカーンカーンと金属を打ちつける轟音とともに砂埃が舞う窓の外・・・。窓からちょっと見上げてみると、バルコニーの柵にカーペットを打ちつけているではありませんか・・・・・・。中庭や路地に面したバルコニーではありません。狭いながらバスも通る”普通の”通り沿いです。しかも、布団叩きでちょろっと舞い上がる静かなホコリではなく、大陸から九州まで飛んできた黄砂のごとく、視界をも遮るホコリです。毛布や雑巾なんかも同様に打ちつけて掃除して(?)います(!)。さすがにカーペット程の砂嵐にはなりませんが、羽毛だったり、ホコリの塊だったり、髪の毛だったり、目に見えるゴミが舞い落ちて来るんです。
スペイン人いわく、昔からよくやっていることとのこと。なんだか私の愚痴が別に大したことないような反応をされては、それ以上何も言えなくなってしまうし、むしろ自分の心が狭すぎるような気さえしてきてしまいます。(もしかして本当は私の心が狭すぎるんでしょうか?)日本だってバルコニーに布団を干して叩いていましたが、そもそもバルコニーって庭や路地に面していたり、通り側にあったとしても玄関の上で、下はその家の敷地内、ということが多いですよね。通行人とは数メートルの距離があります。というより、通行人とは距離のあるところを選んで布団や洗濯物などを干しますよね。
さらにわたしの隣人に限って言えば、不定期に行うのが私にとっての大問題です。例えば週一回の頻度で毎週土曜日のお昼前に掃除する、と決まって入ればその時間は前もって窓を閉めておくことで不快な思いをせずに済むのですが、上階の住人は掃除をしたりしなかったり、なのです。三日連続で掃除をしたかと思うと、次の日にはしなかったり、1日置いてまた掃除をしたかと思えば二日間しなかったり。さらに朝9時過ぎから12時過ぎまで、4回もバリエーション(!)があるんです。そしてこれも不確実で、毎時間轟音がするかと思えば9時過ぎだけだったり、11時過ぎだけだったり、10時と12時だったり。暑さで夜間に窓を開けたままにするようになってから本当に困っています。いい気分で熟睡していたと思ったら夢と現実のはざまで金属音。慌てて飛び起きて窓を閉めに走る毎日・・・。最近はおおよその傾向が分かってきたのでゆっくり起きる日でも9時前には一度目覚ましをかけて窓を閉めて、二度寝するのが習慣になっています・・苦笑 (と思っていた矢先、いつもは9時過ぎから、遅くても30分頃までにはしていた掃除、何と今朝は8時50分にし始めてびっくりしつつイライライライラ・・・・・・・・・・・!!)
他の地区でも同じようなことがありました。バスの通る大通りの歩道を歩いていたら、急にホコリが降ってきた!並木に隠れて出所が分かりづらかったけれど、どうやら数階上に住んでいる誰かが窓から雑巾か何かを振った模様。いや、チリトリでもひっくり返したのかもしれなかった。本当に、唖然です。想像圏外の出来事に遭遇すると口って自然と開くものなんですね。。。
人が通っている道に、どうしてゴミを投げ捨てられるんだろう?どう考えても理解しがたいのですが、これが普通なんだそうです。掃除好き、シャワー好きで、スペイン人たち本人が言っているように意外と(!?)清潔”っぽい”スペイン人。確かにどのお宅でも家の中はいつもきれいに片付いている印象ですが、どうやらそれは自分の陣地でだけの話みたいです。一歩自分の敷地を出ればそこはもう掃除なんてしなくていい場所なんですね。(というか、逆に汚してなんぼ、みたいな心境!?)この辺に、公共の物を大切にしない理由の根源が隠れているような気がします。→詳しくはこちらのエントリーをどうぞ
・・・こういうのって、異文化・異習慣と片付けちゃっていいことなんでしょうか?「郷に入っては郷に従え」と「ダーウィンの進化論(異環境に適応できるものが生き延びる)」を肝に銘じている私ですが、ゴミをまき散らす習慣には到底納得できない自分がいて、どうしたらいいのか葛藤中です。春を除いて雨がほとんど降らない Madrid で降ってくるのはゴミ。そんな笑い話みたいなことが現実のこの町で今日もたくましく生き延びています…………